二ツ星の料理人

二ツ星の料理人 [SPE BEST] [Blu-ray]

料理に関する映画は必ず観てしまう。何故か。

料理の世界には、夢と希望、挫折と栄光、苦しみと喜び、愛と家族。

全てがあると思っているからかな。

ブラッドリー・クーパーが男前すぎるのと、オマール・シーが悪役なのがショック!ではあるけれどど、良い映画でした。

かつて一度成功したものの、薬物と酒で全て失った主人公。

復帰を果たそうとするも、激昂しやすく完璧主義で身勝手な、自分の非は認めない性格でトラブルばかり。

誰もスタッフはついて行きたがらない。というか、ついていけない。

依存症のカウンセリングでも、グループセラピーは必要ないと言い張り、絶対にミシュランの三つ星を取れると豪語。

少しずつ変わってきた部分もあり、何とか努力して、店も料理も形になってきたと思った所にミシュランの調査員が来て、最大のチャンスを迎えるも、最大の裏切りにあう。

今まで嫌いあって来たライバルの真摯な態度と言葉や、リラプスしてカウンセラーの所に行ったら、生きてるからいいじゃない、ほら、グループセラピーまでお茶を飲みましょうと言われるシーンに救われる気持ちになる。

自分はこうじゃないと幸せになれないと必死になってきた事は、本当はそうでは無かったんだよね。三つ星を取り、誰もが認めるシェフになる事が目的では、店は、厨房は、彼の求める居場所にはならなかったのだろうと思う。思い通りになる事が大事なのでは無い。一緒にやれる仲間や家族と思えるスタッフのいる所が居場所なのだと、最後のシーンでは感じた。

恩師とのエピソードは少なかったけれど、自分が与えられた信頼されることの喜びを、スタッフにも伝える事が出来たのだろうと思う。

レストランが大好き。

厨房から給仕までがメインディッシュに向けて疾走していくような、音楽や演劇のような盛り上がりと、緊張感。デザートとカフェの寛ぎの緩急差も。空腹を満たすだけではない料理を出したいという気持ちも。人に喜んでもらう事が喜びであるという基本原理に基づいているから。

そう思って見ると、メジャーを使ってミリ単位でカトラリーを並べるシーンすら馬鹿馬鹿しくも愛しい。

あと、スーシェフの娘の誕生日に作ったドーム型のお花のケーキ。可愛かったな。

見えない後ろ側をカットしてサーブする様子も、美しい。

フレンチは肩が凝るとか、面倒臭いとか、食事は早くて安くてそれなりに美味ければいいとか言わず、こういう世界もある事を知る事は、人生を豊かにしてくれるのではないだろうか。

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