
最初の入院から、約40日。
誤嚥性肺炎から、膵臓、肝臓の腫瘍とあっという間に進行していきましたが、何度も持ち直して頑張りました。
前々日までは入院中ご飯を楽しみにして、よく食べていましたし、痛みはあまりない様子だったのは幸いでした。
これまで、何度かてんかんの発作はありましたが、大きな病気も怪我もせず、本当に手がかからず、聞き分けが良くて、我慢強い子で。
晩年、アンジーが亡くなってからは少し我儘になって、ワンワン吠えるようになりましたし、最後の入院前には、自宅でご飯前にずーっと鼻で鳴いたり、ワフワフ吠えて甘えていました。
それまで10年くらいの間は、吠えたことが、数えるほどでした。それに吠えるとは言っても体は大きいのですが、かすれたような細い声でしか鳴きませんでしたし。まぁこれくらいの我儘は可愛いものでした。
入院中も看護士さんには可愛がってもらった様で、ニコルちゃんはお利口さんで…と言っていただきましたが、そうでしょう。親バカですが、本当に良い子なんですと、最後にお話ししながら泣いてしまいました。
最後までお利口さんだったニコル。
でも、飾るための写真を選ぶ為に、アルバムを眺めていたら、色々と思い出しました。
イタズラも酷かったし、ソファは何台壊したことか!若い時は反抗的だった事もあったし、神経質で面倒臭い犬だった。すぐご飯を食べないと言って逃げていくし、けっこう頑固で手を焼いたものです。
もっと、走らせてやりたかったし、やってあげればよかったと思う事は山程ありますが、最後まで看取る事が出来て、本当に良かった。
いつか来るとは思っていたお別れも、心の準備をする時間まであって。
病院の先生はじめ皆さんにはとてもお世話になりました。最後に綺麗にしてくださって。お花まで頂いて。
仕事をしながらの介護でしたので、1朝、通勤前に病院で降ろして点滴をしてもらい、帰りに迎えに行って連れて帰る日々。時間外になる時でも快く引き受けて下さり、感謝に堪えません。ニコルをあまり苦しませず、綺麗なまま、送ってあげる事が出来ました。
本当にありがとうございました。
今頃は、ずっと駆け回りたかっただろう野山の代わりに、空を駆けているだろうニコルの、ちょっとおマヌケな笑顔が目に浮かびます。
思いっきり走っていいんだよ。
そうやってアンジー達と一緒に楽しく過ごしながら、お父さんとお母さんが行くまで、もう少し待っててね。
また会う日まで。